uchunote’s blog

理学療法のことと家事のこと。

APACHEⅡスコア 日本語訳

APACHEⅡスコアの日本語訳です。

ICU入室患者の重症度評価に用いられるスコアとして知られています。

1985年に発表され、その後もⅢ版、Ⅳ版も発表されているようですが、依然としてⅡを用いられることが多いようです。

一画面で確認できるAPACHEⅡスコア表がネット上でなかったので、作成してみました。

調べてみたところ、スマホアプリでも数値を入力することで簡単に算出できるものもあるようですので併せて使用してみてください。

 

 

  生理学的変数† 4 3 2 1 0 1 2 3 4
1 深部体温(℃) ≥ 41 39~40.9 38.5~38.9 36~38.4 34~35.9 32~33.9 30~31.9 ≤ 29.9
2 平均動脈圧(mmHg) ≥ 160 130~159 110~129 70~109 50~69 ≤ 49
3 心拍数 ≥ 180 140~179 110~139 70~109 55~69 40~54 ≤ 39
4 呼吸数(人工換気の有無を問わない) ≥ 50 35~49 25~34 12~24 10~11 6~9 ≤ 5
5 酸素化:a) Fio2 ≥ 0.5の場合,A-aDO2を用いる ≥ 500 350~499 200~349 < 200
b) Fio2 < 0.5の場合,Pao2(mmHg)を用いる > 70 61~70 55~60 < 55
6 動脈血pH ≥ 7.7 7.6~7.69 7.5~7.59 7.33~7.49 7.25~7.32 7.15~7.24 < 7.15
7 血清ナトリウム値(mmol/L) ≥ 180 160~179 155–159 150~154 130~149 120~129 111~119 ≤ 110
8 血清カリウム値(mmol/L) ≥ 7 6~6.9 5.5~5.9 3.5~5.4 3~3.4 2.5~2.9 < 2.5
9 血清クレアチニン値(mg/dL);急性腎不全の患者では2倍の点数とする ≥ 3.5 2~3.4 1.5~1.9 0.6~1.4 < 0.6
10 ヘマトクリット(%) ≥ 60 50~59.9 46~49.9 30~45.9 20~29.9 < 20
11 白血球数(1000分の1の値を表示) ≥ 40 20~39.9 15~19.9 3~14.9 1~2.9 < 1
12 グラスゴーコーマスケール(GCS:Glasgow Coma Scale) スコアは15から実際のGCSを減じて算出する
急性生理学的スコアは12個ある各変数の点数の和である。
年齢によって各点数を加算する:44歳以下は0点;45~54歳は2点;55~64歳は3点;65~74歳は5点;75歳以上は6点。
慢性病態ポイントを加算する:待機手術後の患者で,易感染状態または重度の臓器機能不全の病歴を有する患者には2点;手術を受けていない患者または緊急手術後の患者で,易感染状態または重度の臓器機能不全の患者には5点。
13§ 血清重炭酸値(静脈–mmol/L) ≥ 52 41~51.9 32~40.9 23~31.9 18~21.9 15~17.9 < 15
*APACHE IIスコア = 生理学的スコア + 年齢ポイント + 慢性病態ポイント。最小スコアは0,最大スコアは71。スコアの上昇は,入院中の死亡リスクの上昇と関連する。
過去24時間で最悪の数値を選択する。
慢性病態:臓器機能不全(例,肝臓,心血管,腎臓,肺)または易感染状態は,今回の入院より前から発症しているものでなければならない。
§この変数は任意である;動脈血ガスが利用できない場合にのみ使用する。

 

 

引用:MSDマニュアル プロフェッショナル版

   集中治療のスコアリングシステム